ロー入試対策について

 

お久しぶりです。3回目のひな誕祭を三日後に控えているshinです。

 

なんとかL3へ進級することができました。
L2の学修は、まさに死闘、地獄。ローの生活自体は非常に楽しかったです。友人にも恵まれて。

ローで一年間学修して実感したのは、「試験は相対評価」「自分ができていない時、周りはもっとできていないから安心しろ」「睡眠と友人と過去問は偉大」ってことですね。
あと一年と三ヶ月踏ん張ろうと思います。

 

今回は、ロー入試対策についての記事を書こうと思います。
受験生が一番気になるのは、ロー入試の対策についてであり、私も受験生の頃はものすごく気になっていたにもかかわらず後回しにしてしまいました。期末試験が終わったら書こうと思っていたのに、、、陳謝します。

対策について言及する前に、私のバックグラウンドを知っていただいた方が、説得力?が増すと思いますので、簡単に経歴を書こうと思います。頭の良い人は、どのような勉強方法であっても、知識を自分のものにしてぬるっと受かっていくので、、、、

 

経歴

偏差値51の高校(みんなの高校情報から引用)から、新潟大学法学部に公募推薦で合格しました。
私は、高校でスキー部に所属しており、スキー部は県大会が1月、インターハイが2月にあったため、センター試験、二次試験に注力できる状況ではなく、一般入試対策はしつつも、公募推薦入試に主眼を置くという大学入試でした。
模試では、新潟大学E判定しか取ったことがないくらいの地頭の悪さです。

 

ロー入試までの時系列

 

学部1・2年

学部1・2年の頃は、スキー部の活動に没頭し、講義の予習復習は一切せず、試験の二週間前から無理やり頭に詰め込んでなんとか乗り切るスタイルでした。

学部2年の冬に法曹を志し、学部2年の3月にスキー部を引退し、学部3年の4月から、アガルートの予備試験一年合格カリキュラム(マネオプなし)に申し込み、ロー入試対策・予備試験対策を並行して行うことになりました。
学部3年の4月の時点で、民法177条の「第三者」の定義すら答えることができなかったので、学部で得た知識はほとんど頭に残っていなかったと思います。

学部3年4月〜8月

4月から対策を始めたわけですが、8月までは土日警備のバイトを入れていたので(今思えばバイトする余裕なんてなかったのに)、土日バイト、平日講義が終わってから図書館で勉強するという生活を送っていました。講義、バイトの時以外はロー入試対策予備試験対策に時間を充てていたので、一日6〜7時間くらい勉強していたと思います。

9月〜1月

9月に、バイトをしている場合ではないことに気が付き、バイトを辞め、9月から勉強一本の生活が始まりました。この頃は、適度に友人と遊びながら、一日中勉強していたと思います。一日9〜10時間くらいの勉強時間でした(一日中勉強しててその勉強時間かよというツッコミはNG)。

総合講義300と重要問題習得講座(以下、重問)を並行して取り組み(総合講義民法が終わったら重問民法に取り組み、総合講義は次の科目である商法に取り組むという形)9月の後半にやっと総合講義7科目を終えました。
その後は、重問を中心に、知識が定着していない部分はアガルートの論証集・総合講義で確認しながら勉強しました。短答は、アガルートの短答過去問解析講座を用いて一日1時間程度勉強していたと思います。

2月〜学部4年4月

当初から予備試験の延期が発表されるまで、予備試験を受験する予定だったので、学部3年の2月〜4月は、一日中短答、寝る前に論証集を確認するという生活を送っていたと思います。これが原因で、ロー入試に対して危機感を覚えることになることも知らずに、、、

5月〜6月

予備試験の延期が発表されてから、論文の知識がすっかり抜け落ちていることに気が付き、ロー入試に対して危機感を抱いたので、予備試験の受験はやめ(ちゃんと受験料は返還していただきました笑)、重問・論証集に注力し、東北大学法科大学院の過去問に手をつけ始めました。午前中に東北ローの過去問を解いて、午後にその復習、重問・論証集を回すという勉強をしていたと思います。

第一志望は、一橋大学法科大学院で、東北大学法科大学院は併願?練習?として受ける予定でしたが、自分の実力に自信があるわけでもなく、まずは東北大学に受かることを目標にしていたので、東北大の過去問を過去6年分くらいやったと思います。結局一橋は受けませんでした。

7月〜ロー入試

「ロー入試は論証を吐き出せれば合格点がとれる」という持論があったため、7月からロー入試まで論証集を朝から晩までひたすら声に出して暗記していました。「あれこの論点どんな問題で書くんだっけ」って思い出せない時は、重問で確認していました(望まれる勉強方法とは異なるけど)。

 

各科目の勉強方法について

 

総論

ロー入試に合格した方のブログやtwitterを見たところ、ロー入試は条文指摘・論点抽出(最低限)→論証吐き出し(吐き出せれば合格点)→当てはめ(適当でもなんとかなる)ができればなんとか合格できるとの心象を抱いていたので、重問で論点抽出能力を身に付け、論証集と総合講義で論点についての知識を取得することをひたすら繰り返していました。ロー入試までに、論証集に載っている論証はほぼ全て暗記しました。

論証ベタ貼りの弊害については、旧司法試験の時代から口すっぱく言及されてきたみたいですが、論点の抽出ができ、それに即した論証を貼れるロー受験生はさほど多くないとの情報をネットで得たので、そこは割り切って勉強していました。

あとは、やはり志望ローの過去問を早めに見て、いかなる出題がされているのかを確認することが大切ですね。過去問検討は後回しにしがちですが、ゴールがわからないままスタートを切ってるようなものなので、ゴールを見据えるという意味でも、過去問検討を早い段階で行うことをお勧めします。なんなら、一番最初に過去問を検討して、勉強方法を模索するという順番でもいいくらいです。

各科目の対策ついては、東北大学法科大学院の入試を念頭に置いて言及します。

憲法

判例の理解をそのまま問うような問題だったので、重問、論証集に力点はおかず、総合講義、憲法判例の射程を使用して判例の理解を深めました。判例で用いられた違憲審査基準や権利の重要性について言及している部分は一言一句暗記して、そのまま吐き出せるようにしました。
過去問で出題された判例は出ないと踏んで、未出題の判例を中心に勉強していたと思います。

民法

過去問を見たところ、重問・論証集の知識で十分解ける問題ばかりだったので、とにかく重問と論証集を回しました。重問民法の問題数は非常に多いので3周くらいして、論証集で論証を暗記しました。
家族法は戦略的ノータッチでしたが、本番で出題されて焦ったので、条文くらいはチェックしておくことをお勧めします。

商法

全体的に趣旨説明問題が多かったので、重問に力点はおかず、論証集、趣旨規範ハンドブックや、田中会社法を参考にして、総合講義に各条文の趣旨をまとめていました。
まとめた趣旨を直前期にまとめて暗記するという対策をしていたと思います。

民事訴訟

一行問題形式で出題されるため対策には苦労しましたが、重問の一行問題部分、論証集及び総合講義を用いて、既判力や弁論主義等の基本的な論点について丁寧に論じることができるよう勉強しました。その際は、定義はもちろん、趣旨機能、副次的な論点についても確認し、問題テーマについてできるだけ多くの知識を吐き出せるように意識していました。

刑法

刑法は、素直な事例問題形式だったので、重問で書き方を抑えて、論点を抽出し、定義及び論証を確実に書けるようにしました。過去問を解いたところ、刑法は重問を潰せば大丈夫だろうと感じたので、重問を6周くらいして、問題文を見て反射的に論点抽出ができるように勉強していたと思います。
刑法に関しては、各構成要件の定義もしっかり暗記していきました。
答案を書く際に「条文→定義→当てはめ」をしっかり守ることが刑法の攻略法だと思います。

刑事訴訟法

刑事訴訟法も素直な事例問題形式だったので、刑法と同様、重問と論証集をひたすら回していました。

 

以上のようなロー入試対策をしていました。

とにかく、条文指摘、論点抽出、論証の吐き出しができるようにならないとそもそも答案が完成しませんので、そこを意識して勉強に取り組めば、無駄な努力をすることにはならないのではないかなと思います。

 

ロー入試はブラックボックス化しており、周りのレベルも分からないので不安だと思います。私も受験生の時は不安で仕方ありませんでした。しかし、事実としてロー受験生のレベルは高くありませんし、淡々と勉強を継続すれば道は開けると思います。

 

共に頑張りましょう。応援しています。